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■2004/5/31(月) 関ヶ原について

関ヶ原合戦はすごい大戦だった。

あっちこっちの大名が
様々な思惑を胸に秘め闘った。

私が大名ならば
徳川家康率いる東軍か石田三成の西軍
どちらについだだろうか。

映画や小説で登場する
石田三成とは
ウマが合う気がしない。

豊臣秀吉の腰ぎんちゃく的存在で
保守的なものの考え方をし、
権力者には腰が低く
身分の低いものには高飛車な態度をとる
そんな感じの人物だ。

私の中では嫌な奴の
ひとつの典型だ。

しかし石田三成って
そんなに嫌な奴のわりには
彼のまわりや西軍についた者は、
なかなか素晴らしい部下や友人と呼べる男が多い。

当時、第一級のいくさ人だった島左近、
誰もがその才能を認めていた大谷吉継、
上杉景勝の家臣であり、家康へ挑戦状を叩きつけた直江兼次など
どれも素晴らしい武将たちだ。

三成はたしかに嫌なやつだったかもしれないが、
それをおぎなう魅力もあったのだろう。

仕事の上では、嫌な上司だが、
飲みいくと結構いい奴だったりするタイプでもなさそうだ。

冗談も通じなく、
逆に起こらせてしまいそうで恐い。

私は冗談の通じない男と
神経質すぎる男が
とても苦手だ。

すぐ怒る人間は自分勝手に決まっているし
神経質すぎる男は、何かが欠落しているはずだ、
という根拠のない偏見が
私の中になる。

私は偏見が多い。

特に男に対して、ああいう奴はこんな奴に決まっている
と決めつけるクセがある。

例えば
ハンカチを持っている男を私は信用しないし、
ゴルフ、マージャン、カラオケをする男を軽んじている。

根拠はない。偏見だ。

ちなみに私はそれらの遊びは
あまりすることはないが、
してみると
すべて大好きだという矛盾を抱えながら生きている。

三成だけを考えると
西軍にはつきたくなくなるが、
一方、家康はどうだろうか?

次回はこの続き。



■2004/5/27(木) カメラについて

カメラと縁がある仕事をしているが、
私は写真を撮るのがヘタだ。

というより
カメラは大変難しい。

しかしデジカメの登場により
私のような不器用な人間でも
カンタンにそれなりに撮れてしまう。

現在デジカメは従来のリバーサルフィルムよりは
画質は落ちるとされているが、
それでも大した技術だ。

先日骨董の催事があり、
撮影に行ってきたが、
その場合には
現在使っているデジカメで十分仕事が出来るので
助かっている。

今デジカメを買おうか
どうか迷っている。

普段ならば、携帯のカメラで十分かな
と思うし、それ以上となれば
それなりの価格になってしまう。

それに高いカメラを買っても使いこなせなければ意味がない。

極端に言えば
高性能のカメラを使いこなせない場合と
低性能を目一杯使った場合
写りが良いのは後者だ。

F1マシーンは性能がいいが、運転するのは難しく
オートマッチックの軽自動車すごく簡単だ。

初心者同士がそれぞれに乗って走ったら
どちらが早いかは答えは簡単だ。

F1のほうは走らすことすら出来ないだろう。

カメラも似たようなものだ。

というわけで
最近のデジカメには
いろいろ意見もあるが、
どんどん改良され誰でも簡単に
良いものが撮れるようなカメラを作って欲しいものだ。

よい写真を撮れたときって
「俺って才能あるんじゃないだろうか?」
と思い、かなり写真を好きになるものだ。

私がどんどんカメラを好きになれるように
メーカーさんに期待している。

次回は関ヶ原について。



■2004/5/26(水) 健康について

健康ブームだ。

飲み物なんかも
アミノサプリとかわけのわからないものが
あふれている。

ポカリスウェットのイオンサプライですら
未だになんなのかわからないのに、
次々と新しい飲み物が登場している。

しかも、それらは健康的なイメージだが、
本当に健康にいいのだろうか?

私がかろうじて理解できそうなのは
牛乳のカルシウムくらいだ。

大昔から健康は、生死に関わってくるだけに
人間が生きていくうえで、
永遠のテーマだ。

秦の始皇帝は薬草なんかで
不老不死の薬を調合させていたといわれているし、
徳川家康も医者並の知識があり、
薬の調合を自らしていたという。

私は、現在の健康ブームには
ちょっと付いてゆけない感がある。

なんというかアメリカ的な健康ブームが苦手なのだ。

ダイエット飲料なんかは
カロリーゼロだったりする。

「だのに、なぜ甘い?」といいたい。

だから健康ブームはちょっとイヤなのである。

そういう気持ちもあり
反発精神で
私は毎晩酒を
飲みタバコを一晩に
二箱くらいはたしなんでいた。

とはいうものの
現在
私は自身最近健康に気をつけており、
タバコをやめ、酒を控え、規則的な毎日を心掛けている。

私の知る骨董屋さんも
結構健康に気をつけている人が多い。

ヨーグルトを食べてみたり
漢方に凝っていたり、
毎朝新聞配達を自転車でしたり
いろいろだ。

健康はとても大事だ。

健康に気をつけていても
不幸にも
病気になってしまう場合だってある。

かつて私は本が完成する度に
40度の熱をだしぶっ倒れていた。

あのときは健康が一番だな、と思ったし
また身近な人の健康が芳しくないときもつらい。

骨董と健康のつながりをここで
書きたかったのだが、
そのつながりをみつけることが出来なかった。

あえていえば、
骨董が好きなら独自で調べたり
勉強するからぼけなそうだ、ということか。

みなさんも健康には注意しましょう。

次回はカメラについて。



■2004/5/25(火) 国際化と伊万里焼について

伊万里焼は16世紀初めくらいから生産され始めたのだが、
初期に作られたいわゆる初期伊万里も
現存している。

約400年もの間、
壊れることなくのこっていると思うと
すごいと思う。

しかしけっこうな数の初期伊万里が
現存しているし、
それ以後作られた伊万里焼もとても多く残っている。

あきらかに作りすぎなんじゃないか
と思えるほどだ。

伊万里焼は海外でもウケが良くて
輸出用でもたくさん生産された。

当時伊万里は、
日本を代表する産業で、
今で言えば
自動車や電化製品のようなものだろうか。

江戸時代、鎖国をしていわりには
ちゃっかり外国と貿易はしていたのである。

そう考えると
当時、伊万里焼のおかげで
日本は、ヨーロッパなどの世界の国々と
国際交流を成立させていたのではないだろうか。

まあ、もちろん他にも沢山
理由はあるだろうが、
伊万里焼がその一端を担っていたのだろう。

「国際的な人物になりたい」
とかいう人がいるが、
どういう人が国際的なのか
私はイマイチピンとこない。

自分の国の言葉以外に、英語や他の言語をしゃべれればいいのだろうか?

そんなことはないと思う。

自分の国はどういう国で
どんな人種だとうことを
知っている人間のほうが国際的だと思う。

伊万里焼は中国と李朝の焼物を見本に
作り上げられたすばらしいものだ。

骨董に興味のある人以外で、
その先人の遺産を知っている人が何人いるだろうか?

私の友人で伊万里焼を知っている人間は
一割くらいだと思う。

かつての一大産業であり芸術的にもすばらしい
伊万里焼を知っている日本人のほうが
英語がペラペラの人間よりも
国際的な匂いがするのは
気のせいだろうか。

次回は健康について。



■2004/5/24(月) 車と収集癖について

親戚の子供は、
車がとても好きだ。

三歳にして、
数十種類の車を知っている。

中古車の雑誌を好きで、
私が指さす写真の車を言い当てる。

「マーチ、レガシー、MR-S、ベンツ・・・」
次々に言い当てるから驚く。

私はひそかに
彼は天才なんじゃないかと思っている。

中でも衝撃だったのは、
アルファロメオも知っていることだった。

私はアルファロメオの存在は、
この子供から教えてもらった。

彼は子供らしくミニカーが好きだ。

私は骨董の本の編集をしているだけで、
骨董の収集癖はないが、
骨董を集める人も基本的には
ミキカー集めと共通する精神があると想像する。

先日
どこかの国の大金持ちが
テレビで紹介されていたが、
まるでミニカーのように車を買っていた。

私は古い車が好きだ。

78年型のフォードを買ったことがあったが、
故障が多いことを除けば、
サイコーだった。

しかし故障が多いというのは、
致命的で、エンジンがとまったときなどのことを考えると
古い車は二度と買えない。

先日私は
98年のフィアットプントを35万円で購入しようとしたが、
日本の風土とあわないのか、イタリアの車の故障が多い、
というイメージのため断念した。

今でもそのフィアットを売っている車屋の前を通ると
「ああ、いいなあプント・・・」と思う。

これを骨董に置き換えて考えてみると
骨董のコレクターさんの気持ちがわかる。

すご〜くほしいが、
買えない。

高くて買えない場合もあるし、
自分には相応ではない、とあきらめる場合もある。

ところで、何人かの収集家が骨董屋さんで
買い物している様は
バーゲンで買い物をしている
女性達とあまりかわりがない一面がある。

骨董について
「この伊万里がナントカカントカで
その古九谷と同じドコドコなんだよ」とか話している様子なんかは
女の人が洋服についてしゃべっているのと同じに見える。

買いたい、という欲は男も女も同じだ。

ちなみに真剣に、買い物をしているときの集中力は
プロ野球のバッターが打席に入ったときと
同じくらいだという。

明日は伊万里焼について。



■2004/5/21(金) 西郷隆盛について

昨日は、北斎について勉強したいが、なかなか
彼にのめり込めない、
ということを書いた。

そういう対象は意外と多く、
西郷さんもそのひとつなのだ。

西郷さんは骨董の世界でも登場してくる。

西郷さんの書は掛軸になっており、なかなかの評価だ。

号は南洲。

私は人が書いた字というのが
読めないので、
それに加えて昔の人の文章などは
解読不可能である。

たまに掛軸なんかをサラリと読んだり人を見ると、
ちょっとかっこいいじゃないか、と思う。

司馬遼太郎が言っていたが、
幕末の志士達の文字は非常に個性的で、
型にはまっていないので、面白いそうだ。

特に坂本龍馬のものは
文字だけでなく、文章も素晴らしく
姉の乙女におくった手紙からは、
彼が相当筆達者だったことが伺えるそうだ。

学がないと言われた竜馬だが、
そんなわけないのである。

あれだけの政治活動をした人物なのだ。

私は竜馬の字が下手だが、
味わいのある個性的な字だ、ということを
小学生のとき先生に教えてもらい
以来、私は悪筆でいこう、と心に決めたのを覚えている。

ここで、あることに気がつく。

西郷さんのことを書こうと思ったのだが、
いつの間にか、竜馬のことを書いてしまっているのだ。

調べ物をしていても
いつもこの調子だ。

そうやって私は興味の対象を狭めているような気がする。

次回は、車について。



■2004/5/20(木) 葛飾北斎について

葛飾北斎は世界的に有名な浮世絵師だ。

様々なジャンルや技法を使って描かれている。

おまけに
春朗、宗理、戴斗、爲 一など
号まで何回も変えている。

かなり変わった人間だったのだろう。

北斎の絵手本が面白い。

一筆書きや定規とコンパスだけをつかった技法、文字絵など
遊び心にあふれている。

絵の具の調合法など技術的なことも載っているのだが、
それよりも、
絵を描く楽しさを伝えたかったのかもしれない。

私は北斎の描く想像上の動物が好きだ。

気持ち悪いのだが、
惹きつけられる。

現代と比べ娯楽が限られていた当時ならば、
人気があって当然だと思う。

また北斎の手法は科学的である。

遠近法の理論を日本で初めて具体的に図示した人だ。

とわかったようなことを書いたが、
私はあまり北斎について詳しくない。

ちょっと興味があるくらいだ。

前から北斎について調べようと思っているのだが、
なかなか食指が動かない。

調べようと思いつつも
調べずじまいのものが
日々増えてゆく。

西郷さんもその中のひとりだ。

次回はその西郷さんについて。



■2004/5/19(水) 虎について

私は寅年生まれだし
小さい頃はタイガーマスクが好きで、
阪神タイガースファンだ。

携帯電話には虎の根付をぶら下げている。

大金持ちになったら、
あの変な虎の皮を床に敷きたいとすら思っている。

古代中国では、
南に朱雀、北に玄武、東に青龍、西に白虎と
それぞれの方位を四神が司っているとされてきた。

虎のすごいところは、
虎だけは実在する動物のクセに
他の架空の動物と肩を並べているところだ。

骨董の世界でも
虎は縁がある。

虎の図の皿や掛軸
虎の形をした根付等々。

でもそのような虎はあまり虎っぽくなく、
ちょっと猫っぽく、愛嬌があるふうに描かれている。

当時の日本では、
虎は、ほとんど想像上の動物に近かったかもしれない。

今はテレビや本、インターネットなど
技術革新により、
私達は世界の隅々まで
観ることが出来る。

昔はそんな便利なものはなかったから、
聞いた話や絵などでしか知ることが出来なかった。

そういう意味では、
虎のありがたみが減ったのかもしれない。

虎ファンとしてはこれからも
虎にまつわるものを応援してゆきたい。

次回は葛飾北斎について。



■2004/5/18(火) 最近の木製家具事情

「家具が売れなくなった」
という骨董屋さんの声をきくことが多くなった気がする。

水屋箪笥や火鉢など、
インテリアとしても、なかなか洒落ているからか、
家具がバンバン売れていた時期があり、
需要と供給ががっちり成立していた。

しかし最近は、あまり家具が売れなくなったという。

ふと新聞の折り込みチラシを眺めていると、
骨董ふうの民芸家具が沢山売られている。

囲炉裏調テーブルが24,900円、
民芸車箪笥が14,900円、
総天然木ローテーブルも14,900円、
総桐大型民芸飾り箪笥が25,900円等々、
とても安い。

消費者として考えると、骨董でなくても
レプリカふうの箪笥でも十分に満足出来る
というのが一般的な意見だろう。

そのチラシを見せてくれた骨董屋さんは
「安いよ。きれいだし、これじゃ骨董は売れないな」
と言っていた。

囲炉裏付きのテーブルで、
映画で猟師が使っているようなゴツイ鉄の鍋を吊るして
グツグツ煮るみたいなことを想像してしまう。

そんな夢がたったの24,900円で実現してしまうのだ。

しかし人間の欲というものは計り知れない。

手軽なものを手に入れたが、
次は本当に古くて贅沢な品が欲しい、と思う人もいると思う。

これからさらに
骨董の家具が売れなくなるのか
あるいはこの安い民芸家具がきっかけで、
本物志向に変わり、
骨董熱が高まるのか、
注目してゆきたい。



■2004/5/18(火) 漫画について2

何度か書いたが、私は編集の仕事をしている。

その仕事のひとつとして、
漫画の編集にも少し関わっている。

私が編集している本で
漫画が連載しているのだが、
漫画の連載に対して賛否両論だ。

骨董というおかたい題材の本に
漫画はふさわしくない、
というのがその反対意見だ。

しかし漫画もひとつの芸術だ、という意見もある。

例えば葛飾北斎の
『北斎漫画』は現代では立派な芸術だ。

もちろん、現代の漫画とは全く違うが、
江戸時代に、広範囲に人気を博していたという点では、
現代の漫画と共通しているのではないだろうか?

司馬遼太郎の『竜馬がゆく』では
「坂本様は漫画ばかり読んで」
と竜馬があきれられるシーンがあった。

上流階級の人に限らず、
一般庶民にいたるまで、喜んで鑑賞されていたし、
当時でも漫画ばかり読むもんじゃない、
というような雰囲気はあったかもしれない。

私個人の意見は
漫画の編集に関わり
毎日漫画を読んでいるような私でさえ、
「漫画ばかり読むんじゃない」
と思う。

漫画の神様・手塚治虫ですら
「いい若い者が大人になっても漫画ばかり読むのは、
どうかと思う。漫画は子供が読むものだ」
というようなことを言っていたらしい。

漫画でも小説でも映画でも
ひとつの表現方法だ。

くだらない映画を観るくらいなら
上質の漫画を読みたいし、
その逆もしかりだ。

私が編集している本では
漫画がふさわしくない
という意見は理解出来る。

これだけ世の中に普及している漫画だが、
骨董の出版社の中では
まだまだ新しい試みなのだ。

新しいことが起こると
必ず反発意見も出る。

しかし反対意見があるだけでも(もちろんとても良いという意見もある)
良しとしよう、というのが私の正直な気持ちだ。

もし反応ゼロだとしたら、
これほど切ないことはない。

どんなイジメが一番つらいかと言えば、
殴られるよりも、言葉で罵倒されるよりも、
シカトだ、
と私がいじめていた友達が言っていた。

コミュニケーションがとれないのが一番辛いそうだ。

本と読者の関係もそうだ。

マス(大衆)とのコミュニケーションが成り立たないと
本を作る意味がないのだ。

明日は虎について。



■2004/5/17(月) 漫画について

私の世代は、漫画世代だ。

漫画を読んで育った、と言っていい。

私も例外ではなく、幼稚園の頃から読んでいた。

私が幼稚園のとき読んで、
一番初めにはまった漫画は
『あしたのジョー』だ。

今もたまにページを開くが、
その面白さは色あせない。

我ながら、幼稚園生のわりにシブイ選択だ。

字を読むのが面倒クサイので、
親や兄貴分の友達に読ませていたことが、ほとんどだった。

だからアニメのほうがそいう面倒がないので好きだったと思う。

しかし今のようにビデオなんかないし、
いつでもジョーを観るには漫画しかなかった。

金持ちのせがれのウチにビデオなんかあって、
たまに観に行った。

私はジョーをビデオで撮って観せてくれ、
とたのんだこともあった。

友人は快く私の願いをきいてくれたが、
何度もしつこく観たがる私に
最後は閉口していたみたいだったのを覚えている。

私のうちにビデオがやって来たのは、
たぶん中学生頃だったと思うのだが、
やって来た日に宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』が放映され、
私はさっそく録画した。

あまりに感動したので、
そのあと一週間毎日観たのを今でも覚えている。

好きな映画を毎日観るクセがある。

『傷だらけの天使』や『レオン』や『スワローテイル』の
ビデオを手に入れると
毎日観ていていて、セリフも覚えたほどだ。

漫画に話を戻す。

ジョー以降私の漫画好きは加速する。

ジャンプやサンデー、マガジンをやたら読みまくった。

初めは面白い漫画しか読まないのだが、そのうちつまらないものも読んだ。

小学生低学年の頃、どうしても読めなかったのが、
『こち亀』だ。

字が多いし、主人公の両さんが当時の私にはちょっとヘビーな存在だった。

それから高校を卒業するまで、ずーっと読んでいた。

そんな私が今漫画の製作に関わっている。

あれほど読んだ漫画の知識を活かせないのが、
すごい。

仕事のせいではないが、最近
また読みまくっている。

カムバックしたアスリートのような気分だ。

次回も漫画について



■2004/5/14(木) 棟方志功

棟方志功は世界でも評価の高い板画家だ。

自伝を読んだが、
とにかく漫画みたいな人だ。

私好みの人物は、
その才能ゆえに、
まわりに迷惑かけたり、嫌われたりしつつも、
我が道を行くタイプが好きなのだが(もちろん実際の人付き合いならばカンベンしてほしい)、
棟方志功はそういうタイプではない。

感動しやすい質だったみたいだ。

幼いころの志功は、凧絵が好きで、
友達に頼まれると、描いてあげていた。

田んぼに不時着した飛行機を
学校のみんなと追いかけていたとき、
小川のところで転び、
そこに咲いていた沢瀉という水草を見て、
志功はその美しさにとても感動した。

「ハァ、これが美しいというものか、こんなキレダもの、生まれさせたいナ」
という想いが込み上げたという。

その時の事を
「絵を描くというどうにもならない本当のモノを、
天地からいただき受けた思いでした」
と志功は語っている。

志功はゴッホを尊敬し、日頃から、
「ワ(私)だば、バン・ゴッホのようになりたい」
と言っていた。

小野忠明という洋画家に会いその事を話すと、
小野はゴッホのヒマワリの絵が載っている雑誌を志功にみせた。
その時の志功は衝撃を受け、「いいなァ、いいなァ」
という言葉を連発して畳をバンバン叩き続けた。

それを見た小野は、「ゴッホは、愛の画家だ」
と力強く言い、志功にその雑誌をあげた。

浜田庄司や河井寛次郎に対しても
このような愛嬌のある態度だったみたいだ。

そんな志功をみんなほおっておけないのだろう。

とても精神の綺麗な人だったのだろう、と思う。

人の魂を身体から取りだして見ることが出来るならば、
棟方志功の魂はビー玉のように、
素朴な感じで、キラキラ光っているに違いない。

実際はどんな人だったかは、私には知るよしもないが、
少なくても彼の自伝を読むと、そう思える。

私にとってはそれで十分だし、読んでよかったと思う。

あまり自伝は読まないが、
意外と面白い。

感覚としたら、トーク番組を観ているような気分だ。

これからは自伝にはまるかもしれない。

次回は漫画について。



■2004/5/13(水) 犬について

日本では、
徳川綱吉によって発布された「生類憐みの令」(1685年 - 1709年)において、
綱吉が戌年の生まれであったため、
犬はとくに保護された。

違反者には極刑が科されることもあったという。

こんな法律とんでもない。

会社の番犬として、
紀州犬の血が入っている
雑種を買っている。

脱走すること数十回。

近所にも大変迷惑をかけたことも
一回や二回ではない。

菓子折りを持って
あやまりに行ったこともある。

私は犬が一番好きな動物だが、
この犬の脱走癖には、
大変うんざりさせられた。

しつけでぶったり
ほん投げたりして遊ぶこともある。

「生類憐みの令」の法律のもとならば、
何かとがめられてしまうのだろうか?

徳川綱吉って人は何を考えていたんだろう?

まともな男じゃない。

綱吉は上州館林藩主だったこともあるのだが、
こんなわけのわからい人間が
私の故郷上州・群馬ゆかりの人だとは。

しかし1691年と1692年に江戸で綱吉に謁見した
ドイツ人医師エンゲルベルト・ケンペルは
「非常に英邁な君主であるという印象を受けた」
とその著書『日本誌』に記している。

近年では綱吉の政治に対する評価の再検討が行われているらしい。

子供心に「おかしい」と感じた法律だが、
その法律をつくった男の評価の再検討。

なにげに興味深い。

明日は、棟方志功について。



■2004/5/12(水) 日本刀について

日本刀の美しさ。

ピカピカ光っていて
刃文がよく見えるから綺麗だ、
くらいの認識しかない。

刀は武士の魂と言われたりするが、
武士って本当にそう思っていたのだろうか?

とても疑問だ。

当時の武士の精神構造が
どういったモノか想像するしかないが、
武士だって人間だ。

魂である刀をどこかへ置き忘れたり、
なくしたりする武士だってかなりいたはずだ。

すごく値が貼るから
大切にはするだろうが、
私が武士なら
刀は武士の魂だ、とは思わない気がする。

精神論は嫌いな質だ。

置き忘れたり、なくしたりするだろうし
無精なので、
錆びつかせてしまう可能性も大だ。

携帯電話をなくしたり、壊したりする感覚に近いかもしれない。

そういう意味で刀は携帯電話に似ている。

「現代では、情報が最大の武器だ。
携帯を使いこなし、一流のビジネスマンに!」
みたいなこと雑誌に書いてありそうだし。

ないと不便だが、
なくても生きてゆけるというところが似ている。

現代で、携帯をなくすと、
急な仕事を押し付けようとする上司に叱られるが、
当時の武士が刀をなくすと
おとがめってあったのだろうか?

今度調べて、発表します。

次回は犬についてです。



■2004/5/11(火) 九谷について

九谷焼ってちょっと日本人離れした色彩感覚だと思う。

私が一番最初に興味を持った磁器は
九谷焼である。

正確には古九谷だ。

古九谷は、今もその生産地についての論争が続いている。

九谷という地名が石川県にあり、
そこで作られたという説がひとつ。

もうひとつは、
九州の伊万里で焼成されたという説。

九谷なんだから、
九谷で作られたと思うのが普通なのだが、
伊万里という土地の窯後から
古九谷と類似したものが出土したことから、
この焼物の生産地が謎になった。

非常にややこしいのだが、
古九谷には、
「色絵」と呼ばれる絵付け方法のものと
「青手」という緑・黄・紫など濃厚な色で器面を塗り埋める手法のものがある。

主に「色絵」は、伊万里と九谷両方で出土しているが、
「青手」独自の方法は、伊万里では使われていない。

色絵古九谷に関しては、今は伊万里説のほうが、有力かもしれない。

伊万里焼の色絵と呼ばれる焼物は
古九谷とすごく似ているのだ。

色絵の伊万里焼だか古九谷だか
全く区別がつかないものもある。

あれって
どうやって区別しているのか
教えて欲しい。

古九谷を見たことがある人はわかると思うのだが、
緑や黄色等を使った強烈な色彩感覚は、
普通の伊万里焼とは、ちょっとセンスが違っている。

個人的には、古九谷は九谷という土地で
作られていたほうが、
なんとなくしっくりくる。
感覚的にだが。

古九谷の面白さは、
その強烈な意匠もさることながら
歴史の謎さがポイントだと思う。

特に骨董の初心者なんかは、
どこで作られたんだろう? と興味を持ちやすいのではないか。

そのせいか、
私は、吉田屋や松山などはあまり興味を持てない。

と思っていたら、
九谷焼の再興を目指した加賀藩の物語は、
なんか「プロジェクトX」みたいで
結構面白かったりする。

次回は日本刀について



■2004/5/10(月) 古本について

古本屋に行って、
本を探すのは、とても楽しい。

最近では、ブックオフのような
大型チェーン店の古本屋があるので、
よく利用している。

街角の味のある古本屋さんも
良いのだが、駐車場の有無や品数を考えると
どうしてもチェーン店に行ってしまう。

いわゆる古書のようなモノならば
古くからの古本屋さんがいいのだろうが、
私が読む本といったら
ほとんどが最近の文庫で、
しかも風呂に入りながら読むので、
ボロボロしてしまう。

だから読み捨てても惜しくない
一冊100円のモノで十分なのだ。

どうしてもきれいに保存したかったら、
また100円出して買う。

古本といったら、
神田の古本街が有名だ。

神田にはそば屋も多い。

あのあたりは、江戸時代、独身男がたくさんいて、
そばはファーストフードとして、食べられていたので、
そば屋が多かったらしい。

なぜか、カレー屋も多い。

学生の街でもあるから
安くてうまいもの・カレーが適当だったのだろう。

何軒か神田のカレー屋で食べたことがあるけど、
どれもうまい。

しかし値段が
1000円前後とそれほど安くない気がする。

1000円あれば、
牛丼なら三杯は食える。

どちらを選択するかは、本人次第である。

神田を歩いていると、
100円の本だけではなく、
一冊50万円もする本にも出会える。

そういう本を買う人は
どういう気持ちなのだろうか。

純粋な資料として欲しいのか、
美術品として欲しいのか、
どうなんだろう?

わかっているのは、
今のところ私には縁がない、
ということだけである。

次回は九谷焼について思うこと。



■2004/5/7(金) 鍋島のこと

鍋島について、たまに考える。

骨董の本の編集という仕事柄、
鍋島という土地は調べざることが多い。

以前も書いたが、私にとっては鍋島藩は
どちらかというと、地味な印象の藩だ。

しかし、伊万里焼という一大産業を興し、
葉隠という武士の倫理まで生んだ藩なのだ。

決して地味ではない。

当時、相当文化水準が高かった土地だったはずだ。

鍋島氏は、中央政権に興味を示していた。

戦国時代、九州で中央政権の情報収集が盛んだったのは、
この龍造寺氏の家臣だった鍋島氏だけと言われている。

藩祖の鍋島直茂は
織田信長や豊臣秀吉が天下をとる以前から、
通じていたという。

数多い大名の中で、彼らを選ぶとは
良い判断力だ。

九州の大名は島津氏を含め、中央の情報には疎かった
(その島津氏が、江戸時代になると、情報収集の鬼になり、
遂には幕府を倒すほどになる)。

中央と接しているから、輸出用のものを大量に作り売ることも出来る。

鍋島氏が伊万里焼を海外輸出し、成功したのは、
外交上手という家風によるところだろう。

鍋島藩は焼物という枠だけではなく、
もっと多角度からの研究を行われると、
もっと面白い藩だと思う。

次回は古本について。



■2004/5/6(木) 時代劇や歴史ドラマの配役について

大河ドラマや歴史巨篇の映画を観ると
その配役が気になる。

どの俳優が誰を演じるのか?

ドラマを観るうえでとても重要な要素だ。

皆さんも納得のいくキャスティングと
そうでないのがあるはずだ。

NKHの大河ドラマの配役なんか
毎回楽しみだ。

私のお気に入りの配役は
『跳ぶが如く』と『秀吉』だ。

『跳ぶが如く』は
西郷隆盛役の西田敏行と
大久保利通役の鹿賀丈史が、すごく似合っていた。

あれ以上の西郷と大久保は今のところ観たことがない。

西郷隆盛が西田敏行なのか、西郷が西田なのか
と思うくらいだった。

というか、私が個人的に西田敏行が好きなのかもしれない。

このドラマを観て以来、
私は配役の良いドラマを
『跳ぶが如く賞』として讚えるようにしている。

歴代の『跳ぶが如く賞』で輝ける一位は
大河ドラマの竹中直人の『秀吉』だ。

ひとりひとりの配役が最高だった。

みんなテンション高くて、
少しヘンだったくらいだ。

中でも、
すごくヘンだったのは、
秀吉の弟秀長役の高島政信。

「姉さん、事件です」のセリフでおなじみの
『ホテル』の一平役以来の面白い演技だった。

あのこもった声で竹中直人に向かって
「兄じゃ〜」とか言っている姿は
今思い出しても、最高だ。

なんなら毎日観たい。

誰か『秀吉』の総集編でいいから
ダビングしてくれないだろうか?

反対にすごく普通に良かったのは、
真田広之の石田三成だ。

真田の嫌われっぷりと、真面目さがとても良かった。

その他にも、仲代達矢、渡哲也

ああ、一度でいいから
大河ドラマのキャスティングをしてみたい。

明日は再び鍋島について書く予定。



■2004/5/4(火) 贋物師について

「俺が焼物をつくると、本物とわからないよ。
土も焼方も同じなんだから、当たり前さ」

骨董の世界は
贋物であふれている。

下手をすると、
贋物が古くなって、それが骨董になってしまう。

偽物じゃなかったら、良い作品なのに
というモノもある。

その割には、
私は、贋物師なんて、
漫画でしか知らなかった。

しかし私は、運良く(?)贋物師と会う機会があった。

なかなかの自信家だった。

「俺が本物の骨董を持っていても、
『あれ、また腕を上げたね』って言われちゃうんだ。
いくらこれは本物だって言っても信じてもらえない」

基本的にこの贋物師は
自分の作るものと本物の差がない、と信じているようだった。

実際、本物の扱いをうけ、骨董業界に流通しているものも
あるのではないだろうか。

もちろん私にもその違いはわからない。

本人もわからなくなってしまうから、
自分だけにわかる印をつけているらしい。

骨董屋さんやコレクターにとって
かなり困った存在だろう。

しかし本人いわく
金のためではなく、ただ昔のモノと同じものを作りたいだけ、
だそうだ。

山があるから登る、という
登山家みたいな心境なのか?

贋物師というよりも
本人は陶芸家と思っているのだろうか?

ならば、サインするよな。

「けしからん」っていう人も多いと思うし、
実際そうだろうが、
こういう人やもの存在も骨董の世界の
きつ〜いスパイスになって
味わい深くしているかもしれない。

特に素人とかは、
裏の部分に憧れるから。

今週はゴールデンウィークなので、
更新にムラがあると思う。

気が向いたらアクセスしてみて頂きたい。

次回は、時代劇などドラマの配役について。